コンデンサで評価する安価な電源

電源の中身は 1 次側2 次側に分かれている。
今回は、それらに使われている(液体・アルミ電解)コンデンサの種類で、電源を評価してみようという主旨。
ちなみに、液体より固体コンデンサのほうが耐久性があるじゃんと思ったけど、電源マザーボードと違って大容量の蓄電が求められるから液体を採用するのが普通らしい。
以下、Wikipedia から抜粋。

固体コンデンサ液体コンデンサと比較して価格が高く容量も少ない。そのため、電源ユニットのメインコンデンサなど多くの容量を必要とする用途には使用しづらい。このような大容量コンデンサでは、高品質な耐熱温度105℃液体電解コンデンサを使用することによって対策を施す場合が一般的である。

ここでは耐久度が高い 105℃ コンデンサを善として、85℃ コンデンサを悪とするよ。 また、メーカーの信頼性も調べてみたよ。

  • AeroCool Strike-X 500


ドスパラで売っているカッコイイ電源。500W(1系統)、80銅、3,980円
coneco.net のレビューに中身の画像がある。
1 次側コンデンサJunFu105℃ (×1), TEAPO85℃ (×1), 他 TEAPO105℃
2 次側コンデンサTEAPO105℃

    • TEAPO:台湾メーカー。液漏れ:たまに。
    • JunFu:中国・台湾メーカー。液漏れ:あり。安物電源の常連。

必ずしも安心できる構成とは言いがたいような・・・
変換効率があまり良くないらしく、省電設計には向かない。

すべて 105℃ を採用。500W(2系統)、80銅、5,980円
1次側コンデンサ日ケミ 105℃
2次側コンデンサSu'scon / TEAPO 105℃

理想的だけど、値段が少し高い。

  • POWEREX SD-660EPS

SD-660EPS 500W ATX電源
500W(1系統)、80銅、3980円
すべて 105℃ ?
1次側コンデンサFhy
2次側コンデンサAsia'X

    • Fhy:謎メーカー。液漏れ:あり。
    • Asia'X:中国メーカー。液漏れ:それなり。

メーカー上の理由でちょっと・・・


日本製コンデンサであることを売りにしている。520W(1系統)、80銅、4980円
1次側コンデンサ日ケミ 85℃
2次側コンデンサ日ケミ 105℃
コンセントが 3 ピンという・・・

  • サイズ ストロンガー 2 プラグ/ノーマル


500W ~ 700W(1系統)、80+、3,000 ~ 4,000 円
1次側コンデンサ日ケミ
2次側コンデンサTEAPO, Su'scon, TAICON

    • TAICON:台湾のメーカー。液漏れ:そこそこ。

プラグ(プラグイン)方式の電源はケーブルを着脱可能。 不要なケーブルは外せて邪魔にならない。
ノーマル方式の電源はケーブルが全て付いていて外せない。

主に 500W の電源を取り上げてみたけど、4,000 円以下は外国製が多く、5,000 円台から日本製が増えてくる感じ。
決定打に欠けるようなので、コンデンサ以外の評価も必要という結論。
500W 程度の少ない容量の場合、+12V の系統が少ないほうが無難な気もするけど、使用するマザーボード・CPU・ビデオカードの消費電力と要相談。